ゴムゴムの実の真の名前と能力が明らかになり、大いに盛り上がりを見せるワンピース。ゴムゴムの実の正体は、「ヒトヒトの実モデル“ニカ”」という悪魔の実であり、その実を食べた者に最もふざけた能力を与えると言います。
その一方で、世界政府は「ヒトヒトの実モデル“ニカ”」の存在を消すべく、敢えて「ゴムゴムの実」という偽の名前を付け、800年もの長い間、この悪魔の実を回収しようと試みていました。これらの衝撃的な事実に、世界中のワンピースファンは驚愕すると同時に、これらの事実が何を意味するのか大きく考察を進めています。
ヒトヒトの実モデル“ニカ”の能力の元となったのは、現実世界にもモデルが存在している悪魔の実の中でも珍しく、太陽の神ニカと言う、ワンピースの世界に存在していたオリジナルの神です。また、太陽の神ニカは、その能力を持った悪魔の実と同じく世界政府によって歴史から隠蔽された存在です。
今回は世界政府の中でも最高権力者とされる五老星と、ヒトヒトの実モデルニカやシャンクスとの関係や、彼らが何故ヒトヒトの実モデルニカに、ゴムゴムの実の名前をつけたのか？その意味と歴史について、解説・考察していきます。
五老星がゴムゴムの実を別名ヒトヒトの実モデルニカだと発言
ワンピース1044話にて、五老星はゴムゴムの実の持つ真の能力とその正体について解説しました。これは、ゴムゴムの実の持つ本当の能力を覚醒させないために、カイドウとルフィの戦いに横槍を入れる形でゴムゴムの実の能力者であるルフィを消した際に、その危険性について仲間内で共有するためでした。
そして、彼らの口から語られた真実によって、ゴムゴムの実の本当の名前とその真の能力が明らかになりました。それこそが、「動物系ヒトヒトの実幻獣種モデル“ニカ”」であり、太陽の神であるニカと同じ能力を使うことができるというものでした。
太陽の神ニカは、ゴムのような体を持ち、空想のままに戦うことのできる能力を持っていたとされ、覚醒によって更なる“腕力”と“自由”を与えると言います。また、ヒトヒトの実モデル“ニカ”の能力を「最もふざけた能力」とも言及しており、強さよりも厄介さが大きい能力であることもうかがえます。
実際に能力を覚醒させたルフィは、「おれのやりたいことを何でもできる」と発言しており、その能力の幅の広さにこそ真価を見出していることが分かります。
五老星と太陽の神ニカに因縁がある？
五老星は、表面上は世界政府の最高権力者としてワンピースの世界におけるあらゆる世界的事件に関わる存在であり、同時にワンピースの世界に深く根差した謎や秘密について知っている数少ない存在でもあります。そんな彼らは、太陽の神ニカの存在を抹消しようとしています。
過去にその存在を知ったフーズ・フーは、自分にその名前を教えた看守が政府の手によって消されたことを明かしています。また、フーズ・フー自身、ゴムゴムの実ことヒトヒトの実モデル“ニカ”を奪われたことでかつては世界最高の諜報機関であるCP9のエージェントとして活躍していながらも、その失敗によってインペルダウンに投獄されたことを明かしています。
世界最高の諜報員の一人を一度の失敗で切り捨てるほど世界政府、ひいてはその最高権力者である五老星は太陽の神ニカの存在を危険視していますが、その理由は現段階では不明です。また、五老星は、ニカの存在を消し去ってきた過去を述懐する際に、自分たちにとってもその能力が覚醒することが既に伝説であるということを発言しました。
この発言から、世界政府そのものだけでなく五老星自体もヒトヒトの実モデル“ニカ”を800年前から追い続けていたことが明かされています。その為、五老星にとってニカは、深い因縁のある存在だと言えるでしょう。
五老星がヒトヒトの実モデルニカにゴムゴムの実の名前をつけた意味
ニカは、ゴムのような体を持ち、空想のままに戦った存在と言われています。そんなニカの能力と性質から、五老星はヒトヒトの実モデル“ニカ”にゴムゴムの実と言う名前を付けました。
これは単にゴム人間になるという特性を現した名前を付けただけでなく、歴史上から太陽の神ニカの名前を消し去るための措置でした。五老星がそこまでしてニカの名前を消し去ろうとするのかは不明ですが、その理由の一つとして考えられるのは800年前の歴史です。
ワンピースの世界では、800年前にとある一つの大きな王国が存在しており、その王国を滅ぼして成立したのが現在の世界を支配する「世界政府」だと言われています。そんな世界政府は、800年前に滅んだその王国の中に存在していた、ある思想を危険視していたと言われています。
その思想の具体的な内容については不明ですが、奇しくも世界政府を支配する天竜人は奴隷制を実施し、多くの人々から自由と笑顔を奪う存在として描写されていますが、太陽の神ニカは、人々を苦悩から救い出し笑顔を与える“解放の戦士”であったと言い、見事に対照的な存在となっています。また、800年前の歴史ではジョイボーイと言う人物が歴史に大きな影響を与えており、彼がかつてのヒトヒトの実モデル“ニカ”の能力者であった疑いがあります。
そこから考えた場合、五老星はニカの名前を消したというよりも、ジョイボーイの名前を消すためにゴムゴムの実と言う名前を付けた可能性があります。もしもそうであった場合、ヒトヒトの実モデル”ニカ”の能力を覚醒させたのみならず、ジョイボーイの存在についても明らかになりつつある現在、五老星にとって最も恐れていた事態が起こっている位のかもしれません。
五老星とシャンクスが会った理由と関係
五老星とゴムゴムの実との関係には、ニカやジョイボーイと言う800年前の歴史の存在に関わっているというだけでなく、もう一つの大きな共通点があります。それが、世界のパワーバランスを担う三大勢力の一角である四皇の中の一人、シャンクスとの関りです。
当初は、ルフィの憧れの海賊であり、世界の均衡を保つ大海賊の一人と言う扱いであったシャンクスでしたが、その人物像は謎が多く、その詳細については未だに不明な点が多いです。特に、ワノ国編前後のシャンクスの動向は、更に謎が深まるものばかりです。
その中でも、シャンクスと五老星の関係に関しては、特に謎が多いです。ワノ国編の戦いの中で、シャンクスがかつてゴムゴムの実を強奪した敵船とは、フーズ・フーが護衛していた世界政府の船だということが明らかになりました。
しかし、ルフィたち麦わらの一味がワノ国に入る直前、シャンクスは世界各国の国々の王たちが集まる世界会議(レヴェリー)の最中にも関わらず五老星と面会を行っています。この時の五老星の態度は、かつてヒトヒトの実モデル“ニカ”を強奪した相手に対する攻撃的なものではありませんでした。
五老星と面会したシャンクスは、彼らに対して「ある海賊について」話を持ち掛けていますが、その内容については不明です。しかし、後に五老星はシャンクスが話を持ち掛けたのちに、ワノ国に海軍の戦力を大量に差し向けている為、シャンクスが持ちかけた「ある海賊についての話」とは、ルフィの可能性があります。
仮死状態がジョイボーイになる条件で五老星にルフィの危険をわざと知らせた？
シャンクスが五老星と面会を行っていた理由は未だに明らかになっていません。しかし、今回ルフィが能力を覚醒させ、新たにジョイボーイと同じ存在になったことで、その面会理由にある一つの仮説が立てられています。
それが、ルフィの能力を覚醒させるために、シャンクスはわざと五老星にルフィの情報を流したのではないか？という説です。今回、ルフィが能力を覚醒させたきっかけは、カイドウとの最終決戦に敗北し、仮死状態になるまで追い詰められたことでした。
カイドウとの戦いに敗北したルフィは、一度は見聞色の覇気でも存在を感知できない瀕死の状態に陥りました。しかし、この後に何故かルフィはジョイボーイとして復活し、ゴムゴムの実の真の能力であるヒトヒトの実モデル“ニカ”としての力を使いだし始めました。
このことから、ルフィがヒトヒトの実モデル“ニカ”の能力を覚醒させるための条件として、一度仮死状態になる必要があった可能性があります。その為、ルフィの持つ能力を覚醒させるために、シャンクスは敢えてルフィの持つ危険性を五老星に報告した可能性があります。
まとめ
ヒトヒトの実モデル“ニカ”の存在と、その能力が覚醒したことで多くの真実が明らかになり始めたワンピース、ワノ国編。物語も最終局面を迎えたことで今までの伏線が急速に一つにまとまり始め、ルフィは更なるステージに進み始めました。
その一方で、世界政府、そして五老星と言う今までルフィたちとは一線を画す形で物語に関わり続け来た者たちの動きも活発になり始めています。何よりも、ここにきてルフィの恩人にして、物語の始まりに大きく関わる存在であるシャンクスの動きが、大きな意味を持ち始めました。
ここからシャンクスがどのような動きを取るのか、あるいはどのような形で物語で関わるのかは不明ですが、シャンクスが動き始めることで物語は大きな波乱を迎えるだろうことが予想されます。また、シャンクスの正体やその目的は、これから先大きな意味を持つことになるでしょう。
これから先、ワンピースは更なる波乱が待ち受けることは明らかです。ジョイボーイや太陽の神ニカ、そして今まで隠されてきた800年前の歴史に、ルフィたちはどのようにかかわるのでしょうか、そしてそれらの謎がルフィたちに一体何をもたらすのでしょう。
その答えが明らかになるのも間近に近づいています。そして、これから先明らかになるワンピースの謎は、まさしく世界を変える大きな物語になるでしょう。