今回は『すずめの戸締まり』の作品の元ネタが東日本大震災による地震災害であること、そして鈴芽が宮城県出身であることについて、物語+小説のあとがきから解説していきます。
小説では物語完結後、新海誠監督によるあとがきが追記されています。そのあとがきを中心にした内容となりますので、気になる方は一度読んでみてくださいね!では見ていきましょう。
すずめの戸締まりのモデルは東日本大震災?
『すずめの戸締まり』のモデルは東日本大震災で間違いないでしょう。作中だけでも断言できる要因は以下の通りとなります。
- 鈴芽の故郷は宮城県であること
- 4歳までは母の椿芽と暮らしていた
- 東日本を中心に起きた地震で母の椿芽を亡くしている
- 里帰りをした際、被災後の廃墟が広がっていた
物語の中でもこれだけの要素があるため、東日本大震災がモデルだと断言できます。さらに小説では、新海誠監督のあとがきが記載されており、東日本大震災についての気持ちが綴られています。
さらに東日本大震災について綴られている箇所の冒頭分には『以下、物語の根幹に触れる』とあります。したがってストーリーの内容とあとがきの内容から、東日本大震災がモデルとなっているのは明白です。
地震や災害がメインの物語
『すずめの戸締まり』は地震や災害をメインにしつつ、ファンタジー要素もメインになっている作品だ、と考えています。
作品の基盤となっているのは東日本大震災で間違いありませんが、『後ろ戸』『閉じ師』『ミミズ』『要石』といったキーワードが作中で起きる地震と直結しています。
地震がメインであると共に『後ろ戸』『ミミズ』などがメインとも言えます。作中では『ミミズ』『要石』等が原因で地震が起きていますからね。
お互いが補助し合ってメイン要素を構成していると言えるでしょう。
新海誠監督の小説のあとがき
『すずめの戸締まり』小説のラストには、新海誠さんのあとがきが綴られています。小説を書き始めた時は気が乗らなかったが、書き始めるにつれて楽しくなってきた、と小説を書いた時の気持ちを語られていました。
そして『すずめの戸締まり』は東日本大震災のことを思いながら書いたこと、自分が未だに東日本大震災が起きた2011年に固着しているなど、心情が鮮明に書かれています。
この先も東日本大震災の事を考え、思い出して自分の中を駆け巡らせながら、人々を楽しませる作品をこれからも書き続けたい、と表明しています。
これからの新海誠監督の作品にも注目していきたいですね!
宮城県が岩戸鈴芽の出身地
物語が始まった当初、主人公である岩戸鈴芽は宮崎県で叔母の環と2人で暮らしていました。しかし生まれも育ちも宮崎県ではありません。
環が鈴芽を引き取ったのは鈴芽が4歳の時です。環が引き取ることになった理由は、鈴芽の母である岩戸椿芽が亡くなって、鈴芽には身寄りがいなかったからです。
作中では鈴芽は里帰りとして宮城県を訪れ、4歳当時の日記を発見。日記には大きな地震の後、母椿芽を探す自分が描かれていました。ということは環に引き取られるまでは、宮城県に母の椿芽と住んでいたということです。
なので出身地は宮城県ということで間違いないでしょう。
まとめ
今回は『すずめの戸締まり』の作品モデルが東日本大震災であること、鈴芽の出身地が宮城県ということについて、解説しましたがいかがでしたか?
小説にはあとがきがありましたが、劇場版ではあるのかも気になりますね。新海誠監督のメッセージが最後に載せられるような形になるのでしょうか。待ち遠しいですね!